- 2009-07-08 (水) 23:59
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春はあけぼの
やうやうしろくなりゆく山ぎは、少しあかりて、
紫だちたる雲の細くたなびきたる。

夏は夜
月のころはさらなり、やみもなほ。
蛍の多く飛びちがひたる、また、ただ一つ二つなど、
ほのかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。

秋は夕暮れ
夕日のさして山の端いと近こうなりたるに、からすの寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど
飛び急ぐさへあはれなり。まいて、がんなどの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。
日入り果てて、風の音、虫の音など、また言ふべきにあらず。

冬はつとめて
雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、
いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし、
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。